顎関節症の症例
症例1
患者
女性 30代
来院
2017年7月
症状と来院理由
以前から顎に違和感はあったが痛みはなかった。最近徐々に痛みがでてきて食事をしていても痛みが出るようになったため歯科医院を受診。マウスピースを処方され様子をみていた。
あまり改善がなく肩、首にも痛みが出てきたため、歯科医に相談したところ鍼灸治療をすすめられた。顎関節症に効果があるか疑問だったが、以前通院歴のある当院へ来院。
治療内容と経過
口を開けてもらうと右顎に痛みが出る、顎に関係する脊柱を確認するとコリと圧痛があり、顎周辺の筋肉にも緊張がある。顎関節を緩めるため手首のツボと脊柱のツボに鍼をし顎を動かしてもらうと、痛みが減りスムーズに動かせるようになった。
次に脊柱を整えるために手の甲に鍼をするとさらに改善した。最後に活法整体で顎関節を調整し確認するとほとんど痛みはなくなった。2,3日様子をみてもらい違和感や痛みが出るようなら再度来院するよう指示し治療を終了した。
同時に治療した症状
なし
使用した主なツボ
養老R T3(1)R 外谷R
考察
今回印象に残ったのが「顎に鍼をすると思ったから怖かったんですよね」の患者さんからの一言である。通常、歯科医院や鍼灸院だと顎にばかり目がいってしまい顎周辺を治療している。患者さん自身もそう考えている。
勿論それでうまくいくこともあるが、顎の治療をしていても結果が出ない場合は原因はほかにあることが多い。顎関節症の治療では全体観察とていねいな触診が必要となる。